★ スフィアーの矛盾

 堕天使の特殊能力として始めたスフィアーですが、
これまでその場の思いつきでルールを決めてきたた
めに、ここへ来ていろいろと矛盾に直面する事にな
りました。
 第三者が中に入れたり、入った者が動けなくなった
り、起動時に地面に接してなければ影響を受けなか
ったり・・・・これら全ての辻褄が合うようにするために、
今回は本当に頭を悩ませる事になりました。おそらく、
次回もハーデス先生の説明臭い台詞が多くなるかと
思われます。
 しかし、こういう矛盾と向き合っていると、週刊連載
の漫画家の苦労がよくわかります。読者の立場では
「前の話と矛盾してるじゃねえかよ」とさんざんツッコ
ミを入れてましたが、時間がたっぷりある自分ですら
矛盾が生じるのですから、いわんや、一週間で話を
作らなきゃいけない漫画家をや、です。
読者が少ないのをいい事に、こっそり修正できる今
の自分はまだまだ幸せ者ですね。(苦笑)

 
 

★ ギリシャ哲学とのバトル

 さて、いよいよアポロンが試合に登場する事になり
ましたが、彼に持たせる能力を考えるため、久々に
ギリシャ哲学の本を読みました。
 高校生の時、唯一の得意科目だった倫理の授業。
そこで習った「ロゴス」やら「イデア」やらは、単語とし
てははっきり覚えていたのですが、実際、それがどう
いうものかを理解していたかは怪しいです。
 特に、「ロゴス」は「言葉、理性」と覚えていたのです
が、単純に言葉というわけでもないらしく、今回新たに
購入した難解で頭の血管が破裂しそうになる本を読
破した結果、作者的には「自分の頭の中や心の内に
あるものを表明する手段」だと解釈しました。
 それ自体が真実というわけではなく、「私はこう思う。
なぜなら~だからだ。」と言葉にして発する事によって、
それを他者の「ロゴス」と競い合わせて、徐々に真実
に近付いていくためのもの、という感じでしょうかね。
 いずれにせよ、作者は学者ではないので、その辺
はあまり突っ込まずに、純粋に言葉の力として楽し
んでいただければ幸いです。

★ アトラスとプロメテウス

 今回、プロメテウスが、しれっと「アトラスは兄弟」
的な事を言いましたが、それに対する補足です。
 アトラスとプロメテウスの父親がイアペトスという
神である事は一致しているのですが、その母親に
ついては諸説ありまして、二人ともクリュメネという
女神の息子とする説と、プロメテウスはテミスの息
子とする説がありました。
 以前、プロメテウスがテミスの息子だと知って計
算が狂ったような話を書きましたが、そもそも前者
の説を採用すれば、悩まなくて済んだのかもしれま
せん。もう書いちゃったからこのままにしますけど。
 一応、神話に詳しい人に「アトラスとプロメテウス
は兄弟では?」というツッコミを受けてもいいように、
今回、唐突にプロメテウスに血筋を明かさせた次第
です。

 
 

★ 悩ましきタイトル

 各話には毎回タイトルを付けてますが、これを考え
るのは、実は結構苦労してるのです。
 大抵、その話のメインとなる出来事やキャラクター
に因んで付けるわけですが、例えば前回の「ローマ
の軍神」なんかは、割とパッと思いついた方です。
 今回は最初、次回予告で「情けは人の為ならず」と
していたのですが、書いてみたら意外とそこが話の
ポイントじゃなかったので、改めて考え直す事になり
ました。
 準決勝の二試合のうち、主役のルシファーとオオク
ニヌシの戦いに因んだものにしようと決めたものの、
「徳を知る者」「四面楚歌」等々、いろいろ考えたわり
にイマイチしっくり来ません。そこで、むしろ次のアト
ラス戦と共有できるものを考えた方がいいんじゃな
いかと思い、どちらも援護する者たちが鍵を握った
試合という事で、今回のタイトルに決定しました。
 最初は普通に「援護射撃」にしようと思ったんです
が、こちらはどちらかというと議論の中で使われる事
が多い言葉だと知り、少し捻って「援護者」の「劇」で
「援護者劇」となりました。