★ 余った二人

 今回、アステカの伏兵に天使と神々をうまく割り
当てたように見えますが、実はミカエルとガブリエ
ルは当初は余る予定でした。伏兵1人に対して4
人ぐらいがちょうど良くて、これに寝返ったマルドゥ
ークとアナトを足しても、5人までが限界かなと思
ってたんです。
 そこで、天界がアステカに占領されたと聞いた時
に、ミカエルとガブリエルは天界まで事実を確認し
に戻るという案もありました。ガブリエルはもともと
戦闘向きじゃないし、ミカエルも一応は天使長なの
で、これ以上苦戦するシーンを描くと威厳がなくな
ってしまうからです。
 でも、これだと二人は天界までは飛べる事になり、
せっかく用意した「天界との接続が切れてしまった」
という設定が使えなくなってしまいます。というわけ
で、仕方なく地上の戦いに参加させる事になりまし
た。ミカエルはともかく、ガブリエルがただの「ガヤ」
になっているのはそういうわけなのです。

 
 

★ ツォンパントリ

 本編に出てきた通り、敗者の頭蓋骨をさらす台
です。切断された首には、敗北した戦士の魂が
宿ると考えられていたそうです。敗者の首を切り
落とすのは、日本の武士にも通ずる文化ですね。
 手許の「マヤ・アステカ神話宗教辞典」には、
今回のように頭蓋骨が串刺しになった絵が載っ
ていましたが、実はマヤのチチェン・イツァ遺跡
にもツォンパントリと呼ばれる台座がありまして、
こちらは頭蓋骨の浮き彫りが入った石壁になっ
ていました。本来はメキシコ中央部の風習らし
いですが、マヤにも影響を与えていたようです
ね。
 今回は天使や堕天使は肉体を持たないという
設定だったので、あらかじめ用意された頭蓋骨
に霊を封じられるという形にしてみました。主要
キャラの切られた首を描くのは若干抵抗があり
ましたが、おかげでベリアルの正面顔を初めて
描く事ができました。

★ テマラカトル

 これも本編にある通り、囚人の足を生贄の石につ
ないで、死ぬまで戦わせる競技ですね。実際は使う
武器にもハンデがあって、アステカの戦士は黒曜石
の刃を仕込んだ棍棒なのに対し、囚人のはただの
羽付きの棍棒だったとか。
 ただ、こんなハンデ戦にも関わらず、稀に囚人の
方が勝ってしまう事もあったようです。連続で「〇人
抜き」みたいな強者もいたらしいですが、その場合、
即座に解放される事もあれば、問答無用で生贄に
される事もあったそうです。
 もちろん、石を縦にして転がせば動ける!みたい
なのは、ユム・カーシュのオリジナルです。いや、実
際にもいたかも。どうなんだろう?